オーダースーツを仕立てるとき、私が大切にしていることのひとつが「その人が、これから愛着をもってその服を着るのか」ということです。
流行しているから選ぶ。
もちろん、それもひとつの選択肢です。
でも、何年も着ることを考えるなら、流行に左右されにくく、着るほどに愛着が増していく生地を選ぶという考え方もあります。
今回ご紹介したいのは、そんな一着を仕立てたい方におすすめしたい英国生地、
**SMITH WOOLLENS(スミス・ウールンズ)の「BOTANY(ボタニー)」です。

SMITH WOOLLENSとは
SMITH WOOLLENSは、1921年にロンドンで創業したマーチャントです。
ロンドンのゴールデンスクエアを拠点とし、英国のテーラー文化と深く関わりながら服地を扱ってきた歴史があります。
現在もクラシックな英国らしさを感じさせる生地を多く展開しており、BOTANYをはじめ、FINMERESCOやORIGINAL SOLAROなど、個性の異なるコレクションを持っています。私がSMITH WOOLLENSの生地に感じる魅力は、ただ「高級」ということではありません。
長く着ることを前提にした、クラシックな美しさです。
BOTANYとはどんな生地なのか
BOTANYは、SMITH WOOLLENSを代表する秋冬向けの服地のひとつです。
現在のコレクションでは、
100% WOOL
380 / 410g
という、しっかりとした重量感を持っています。最近のスーツ生地には、軽く、薄く、柔らかいものもたくさんあります。
もちろん、軽い生地には軽い生地の良さがあります。
ただ、BOTANYを手に取ると、それとは少し違った魅力を感じます。
生地にしっかりとしたコシがあり、仕立て上がったときのスーツの立体感を作りやすい。
そして、着たときに感じる「服を着ている」という存在感があります。
「ボタニーウール」という名前の由来
BOTANYという名前には、オーストラリアの羊毛貿易の歴史が関係しています。
使用される「ボタニーウール」は、オーストラリア産の良質なメリノウール。
かつてオーストラリアのボタニー港から船積みされたことから、この名前で呼ばれるようになったと紹介されています。
メリノウールというと「柔らかい」というイメージを持つ方も多いと思います。
BOTANYの面白いところは、ただ柔らかいだけではないところです。
しっかりとしたコシがありながら、硬いだけではない。
実際にBOTANYを扱うテーラーからも、「コシがあるのにしなやか」という特徴が紹介されています。
このバランスが、英国らしいスーツの魅力につながっているように思います。
380g、410gという重量感
「380gとか410gと言われても、実際どのくらいなの?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
スーツ生地では、1㎡あたりの重さを「目付」と呼びます。
一般的に、目付が大きくなるほど、生地にはしっかりとした厚みや存在感が出てきます。
BOTANYの380/410gという数字は、現在よく見られる軽量なスーツ生地と比べると、かなりしっかりとした部類です。
そのため、軽さを最優先する方よりも、
「しっかりしたスーツが好き」
「英国らしいスーツが好き」
「長く着られる一着を作りたい」
という方には、とても面白い生地だと思います。

しっかりした生地だからこそ、仕立て映えする
オーダースーツでは、生地そのものの良さだけではなく、
「仕立てたときにどう見えるか」
も非常に重要です。
BOTANYのようにハリやコシのある生地は、ジャケットのシルエットを作るうえでも魅力があります。
肩から胸、ラペル、ウエストへと続くライン。
そしてジャケットを脱いだときではなく、実際に身体に着せたときに生まれる立体感。
ビスポークでは、こうした部分まで含めて一着を考えていきます。
DraweAr.では、デザインだけでなく、型紙作成、生地裁断、縫製、アイロン、仕上げまで、職人が一つひとつの工程を担当しています。
だからこそ、生地を選ぶときにも、
「この生地なら、どんな服に仕立てるのが一番良いだろう」
というところまで考えたいと思っています。

BOTANYは「長く着る」ことを楽しめる生地
BOTANYについて調べていると、共通して出てくるのが、
「着込むほどに味わいが増す」
という言葉です。
私は、この部分がBOTANYの一番面白いところだと思っています。
新品のときが完成ではない。
何度も袖を通して、
仕事に行き、
人と会い、
食事をして、
少しずつ身体に馴染んでいく。
そうやって、その人の生活の中で服が育っていく。
ビスポークの服には、そういう楽しみがあります。
流行よりも「自分の定番」を作りたい方へ
BOTANYの色柄には、ネイビーやグレーを中心としたベーシックなものが多く、グレンチェックやハウンドトゥース、ヘリンボーンなど、様々な柄が展開されております。
派手さを求める生地ではありません。
だからこそ、長く着ることができます。
10年後にクローゼットから取り出したときにも、
「やっぱりこのスーツ、いいな」
と思える。
そんな服を作りたい方には、とても相性の良い生地だと思います。




服は、完成した瞬間から始まる
DraweAr.が大切にしているのは、
「お渡しするのは、身に纏う自信」
ということです。
ビスポークは、単に身体に合った服を作ることだけではありません。
お客様と話をしながら、
どんな場面で着るのか。
どんな印象を持たれたいのか。
どんな服が自分らしいのか。
そんなことを一緒に考えながら、一着を描いていきます。そして完成した服を何年も着ていただく。
その時間まで含めて、私はビスポークだと思っています。
SMITH WOOLLENSのBOTANYは、そんな考え方と、とても相性の良い生地です。
しっかりとした英国生地で、自分の定番となるオーダースーツを仕立てたい。
そんな方には、ぜひ一度実際に生地を手に取っていただきたいと思います。
一着のスーツを、何年も着る。
その時間まで楽しめる服を、DraweAr.では一緒に作っていきます。
SMITH WOOLLENS「BOTANY」でオーダースーツを仕立てる
「BOTANYを実際に見てみたい」
「英国生地でスーツを仕立てたい」
「自分にはどんな生地が合うのかわからない」
という方も、まずはお気軽にご相談ください。
DraweAr.は東京都台東区、鷲神社・長国寺の門前にある小さなビスポークテーラーです。
あなたの理想の一着を、一緒に描いていければと思います。
ドロアーにご興味を頂きありがとうございます。
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